昨日もお伝えしましたが、子供たちの制作は、絵を描く前の導入を変えるだけで大きく違ってきます。その違いを子供たち自身が気付きながら絵を描いたり、工作したりしたいと思います。
下の作品は、子供たちにリンゴを題材として描いてもらった作品です。
このリンゴは、全く何も見ずに先生が「リンゴを描きましょう」と話して、みんなのイメージだけで描いてもらった作品です(小学校1年生)。ここには純化されたイメージがあるだけで、むしろ抽象化されてデザイン的と言っても良いかもしれません。
今度は一人一人にリンゴを渡してしっかりと観察して描きましょうとお話をして描いてもらった作品です(小学校1年生)。ここでは人に何か伝えるといったことではなく、自分が見えた事実を丁寧に描き表そうとしています。その時にリンゴとしての抽象性は離れて行っていますが、そこにあるリンゴの表面はむしろ誇大化して個性的とまで言える作品となっています。
その後、リンゴの違う面も描いてみようということで、リンゴを二つに割って断面を描きました(小学校1年生)。リンゴの球体と、断面の関係性がまだ未分化で画面上に現れており、多面的な表現はとても面白いものに見えますね。これもしっかりと観察した結果あらわれたものです。
そこからさらに驚かせるためにもっと難しい断面ということでキャベツ!子供たちはウェー!とした顔をしていましたが、一生懸命描いていました(小学校1年生)。ちょっと時間が足りなかったのが残念でしたね。
モチーフや題材に対する興味で描く意欲を持たせる部分で紹介しましたが、また画材の扱い方を工夫させたり、使いやすくすることでとても楽しく制作が進んだりするので、これからも様々な工夫を考えて子供たちと一緒に美術を楽しみたいと思います。
また月曜日から新しいお友達がやってきます。来週の制作を楽しみにしていてください。
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